新しい場所を覚え直す

新しい場所を覚え直す

働き蜂の採餌活動は、主に日中に行われます。
夕方になると、多くの蜂が巣に戻ります。

養蜂家が巣箱を移動させるとき、この性質を利用します。
昼間に動かすと、外に出ている蜂を残したまま運ぶことになります。
日が落ちてから動かせば、多くの蜂がすでに中にいる状態で運べます。

移動の前には、蜂が外へ出ないよう出入り口を閉じます。
ただし、輸送中も空気が通るよう、換気は確保しておきます。

振動と移動のストレスで、蜂は普段とは違う状態に置かれ、巣箱の中に熱がこもることがあります。
昼間より気温の低い夜に運ぶことは、過熱を防ぐうえでも都合があります。

新しい場所に着いた蜂は、すぐに花へ向かうわけではありません。
巣の周囲を確かめるように飛ぶ、探索的な飛び方をすることがあります。
これは再定位飛行と呼ばれ、通常の採餌飛行とは異なる動きです。
周囲の景色を新しく学ぶための飛行で、一度の定位飛行でも、帰巣に必要な周辺の情報を学べることが確認されています。

養蜂の現場では、巣箱を移したあと、出入り口の近くに枝や草を置くこともあります。
蜂がそのまま飛び出せないようにして、周囲を改めて確認するよう促すための工夫です。

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