マヌカとカヌカ

マヌカとカヌカ

ニュージーランドにはマヌカに似た植物があります。
カヌカと呼ばれています。
どちらも白い小花を咲かせる低木で、同じような土地に育ちます。

花の大きさに差があります。
マヌカの花は直径およそ1センチ、カヌカはその半分程度です。
ただ、花のない時期には、この違いは分かりません。
葉や樹形だけで見分けるのは難しく、専門家でも判断に迷うことがあります。

蜂蜜としての中身は異なります。
マヌカにはDHAという成分が含まれており、熟成の過程でMGOに変わります。
カヌカにはこの成分がありません。
見た目が似た花から集められた蜜でも、含まれるものが変わります。
これがUMFやMGOの認証システムが必要になった背景のひとつです。
植物レベルでの区別が難しいため、成分で確かめる仕組みが生まれました。

生態的な特徴も異なります。
マヌカは裸地、強い直射日光、痩せた土壌、霜にも耐えます。
カヌカは同じ条件では定着しにくい。
適応力の差が、育ち始める順番を決めています。

マヌカの種子は砂粒ほどの大きさで、風に運ばれます。
綿毛のような仕組みがあるわけではなく、ただ小さく軽いために、風が吹けば広範囲に飛びます。
飛んだ先の土に落ち、そのまま長期間休眠します。
周囲にマヌカが生えている土地では、土の中に種子が少しずつ積み重なっています。
山火事や土砂崩れが起きると、埋まっていた種子に光が当たり、発芽が促されます。
植物が現れたように見えますが、種子はもともとそこにありました。

カヌカはその後から育ってきます。
マヌカが育つことで落ち葉が積もり、土壌に有機物が増えていきます。
カヌカはその環境で定着し、マヌカより背が高く育ちます。
カヌカが大きくなると、その日陰の下ではマヌカの種子が発芽しにくくなります。
マヌカは寿命が比較的短く、老木が枯れても新しいマヌカが育たないまま数が減っていきます。
やがてその土地はカヌカが中心になります。

そこに再び山火事や土砂崩れが起きると、土の中で休眠していたマヌカの種子が目を覚まします。
またマヌカから始まります。

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